在庫管理は重要!「過剰在庫」のデメリットについて解説

製造業や小売業において、在庫管理は必須。需要をしっかりと見極めなければ、多くの在庫を抱える「過剰在庫」や、数量が足りない「品切れ」に陥ってしまいます。
この記事では、過剰在庫のデメリットについてお伝えするので、発注業務に関わる方・在庫管理にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

過剰在庫とは

まず「過剰在庫」について確認していきましょう。過剰在庫とは、需要を超えた商品が残ってしまい、在庫を抱えている状態を指します。需要の予測が上手くいかなかったり、在庫量を把握していなかったりすることで、発生してしまいます。
需要に対して商品が足りない「品切れ」と同じく、過剰在庫にはさまざまなデメリットが存在します。製造業や小売業で発注業務を担当している方にとって、悩みの種になることが多い状態と言えるでしょう。

過剰在庫のデメリット

では、過剰在庫の具体的なデメリットについて、お伝えしていきます。

商品の品質や価値が低下する

当然ですが、時間が経てばたつほどに商品の品質や価値が低下します。時間以外に、ホコリ・ゴミの蓄積や、気温・湿度の変化、害虫・害獣の発生が原因である場合も。
特に、アパレル系は食品以上に生ものだとも言われています。トレンドに左右されやすく、需要が下がったアイテムを再度販売することは非常に厳しいからです。
品質や価値の下がった商品は、格安で売ったり処分したりするしかありません。結果、利益を回収できずにマイナスになってしまいます。そのため、在庫一掃を決意することが難しく、ずるずると過剰在庫を抱え続けてしまうケースも。

管理コストが掛かる

在庫があるということは、管理する必要があること。過剰在庫が多いほど、管理コストも膨大になります。価値が下がっている商品に対し、作業をしなくてはいけません。利益は見込めないのに、さらなるコストが掛かってしまうのです。
また、場合によっては、保管スペースを確保する必要が生まれるでしょう。無理に詰め込めば在庫の把握が難しくなりますし、新たな場所を使うなら費用がかさみます。どちらにせよ、会社にとってメリットはありません。

キャッシュフローが悪化する

過剰在庫によって資産だけが増え、キャッシュフローの悪化を招く可能性があります。在庫は、「資産」という分類で会計されますが、「資金」ではないため流動性がありません。
本来会社は、投資や運用に資金を回すことで、上手く機能することができます。しかし、過剰在庫という資産に固定してしまっては、キャッシュフローの悪化を招きます。場合によっては、黒字倒産する可能性も。そのため、在庫は「資産」だからといって安心せずに、流動性の高い資金を持ち続けることが大事。

適切な在庫管理で過剰在庫を防ごう

商品の品質・価値の低下や、無駄な管理コストの増加、キャッシュフローの悪化など、過剰在庫にはさまざまなデメリットがあります。在庫を切らさないことは重要ですが、増やしすぎないことも同じくらい重要。適切な在庫管理によって、過剰在庫を防ぎましょう。
人力や古いエクセルに頼っている場合は、製造業向けの在庫管理ツールの導入も検討してください。システム化や見える化を進めることで、ヒューマンエラーを防ぎます。発注業務に関わる方・在庫管理にお悩みの方は、業務改善に努めましょう。

ダンボールを台車で運ぶ作業員